『市場主義3.0』


日本の社会保障は北欧とアメリカからアイデアをちょいちょいと盗んできて作られています。たまに「北欧とアメリカのいいとこドリップや~」って褒められることもあれば、「アカンとこだけ取ってきて合わせただけや、死さらせ」とディスられることもあります。そんな我が国、ニッポン。

 

まず、この本は基本的に経済成長なしにはグローバリズムの中でドンドン貧しくなっていっていまの生活水準を保つことは不可能だ。だから経済成長させながら制度等を調整していきやしょう、という立場を取っています。

ちなみに、市場主義3.0とは「アメリカのいいとこと、北欧のいいとこ合わせていい感じにしようぜ!」っていうやつのことです。

 

 

自治の精神

スウェーデンとかデンマークは福祉国家のお手本的に言われることが多いです。実際本書で示されているデータを見ても、圧倒的にコスパが優れています。凄い。

今日、エネルギー問題が大きな議題になってきていますが、持続可能なエネルギーを使わなければなりません。東日本大震災からよりその民意は強くなりました。

ただ、太陽光発電などの持続可能性エネルギーの活用が進んでいるかと言えば、疑問です。

 

スウェーデン、デンマークでは早くから”環境税”を設定し、環境に配慮した企業活動を進めてきましたし、持続可能性エネルギーに早くから移転させながら、実際にGDPを伸ばしてきました。それだけではなく、日本やアメリカがGDPの上昇に伴ってエネルギー消費量を増やしていった反面、北欧諸国はGDPが上がってもエネルギー消費量を増やさない、ということまで実現しました。

 

本書では、GDPの上昇に伴って産業構造が変化しますが(どちらかというと逆な気もします)、北欧の成功は産業構造のサービス化に伴ってエネルギー構造も変化させて行われました。

 

アメリカに習い産業構造をサービス化する。北欧に習い、エネルギー政策を転換していくのがいいのではないか。

 

なぜこんなに北欧がいい感じにできたかというと、注目すべきは「自治の精神」が根付いていることです。再生可能エネルギーの導入も自治体主導で取り組まれているとのこと。

例えば、地方議会の地方議員は無給議員が多く、議員は一般市民の延長線上にあるらしいです。赤ちゃん同伴で出席したり。凄い。

 

なかなか政治家だけが産業構造改革!エネルギー改革!と言っても変えづらいところを、住民主導で変えていく。あるべき姿な感じがします。

 

 

 

行き詰まる地方

日本の地方は主に2つの柱で頑張ってきました。

  1. 地方交付金による所得移転
  2. 工場の誘致

 

ところが…

  1. 地方交付金による所得移転→国家財政自体がヨユーねえぜ!
  2. 工場の誘致→産業のシフトとアジアの台頭!ヤベえぜ!

という感じです、今は。ヤベえぜ。

 

そこで筆者が主張しているのが第6次産業です。

第6次産業とは 1次産業 × 2次産業 × 3次産業のことです。つまり、全部をまとめてパッケージ化して提供しちゃいやしょう!という意味です。

 

脱近代し、地方分権、地方主権を推し進めるためには、地方の農業を主軸とした産業に全然可能性がある!と筆者は主張し、ただ、それだけでは限界があるので、2次産業や3次産業も統合して、高付加価値少量の農業を創っていく必要があるとします。

 

これは確かにそうやなあ、と思います。

そして、真の地方主権はただ権限や財源の国から地方への移譲ではないと言います。

「ナショナルミニマム」をきちんと定義し、それを国が今以上にきちんと守る。その上で、住民が自分の受益と負担を秤にかけて政策を決めていくことが重要です。

 

つまり、国最悪F××k!!と叫ぶのではなく、国がやるとこ、自治体がやるとこをはっきりさせて、その後、ちゃんと責任を持って住民が自治の意識を持って動いていきましょうね。っていうことです。

 

権利には責任が伴います。あくまで自治体が中心であり、責任を持った上で、国が産業基盤などをしっかりと整えていくことが望まれます。

 

世代間不公平を緩和しつつ、受益と負担の対応関係が分かりやすい仕組みを工夫し、歳出抑制と負担増加の具体的な組み合わせを国民が判断できるような制度設計を行うべき

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