今日はちょっとゆっくり歩こう。 映画『リトル・フォレスト』感想


なんてあったかい映画なんだろう

じわ~~~っと心が温かくなっていく。すっごい派手なシーンはないし、珍しい手法を使っているわけではない。めちゃくちゃ記憶に残る映画ではないかもしれない

でもなんだろう。こんなにも幸せだ。こんなにも人生は色づいている

そう思わせてくれる

 

 

『リトル・フォレスト 夏・秋 / 冬・春』

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画像出典元URL:http://eiga.com/

 

『生きるために食べる。 食べるために作る。』

ほんとにいいキャッチコピー。当たり前なんだけど、この言葉の奥には(映画に出てくるキャラクターも視聴者も)それぞれの人生が何層にも積み重なっている。その重なりたちが今の自分を支えているんだろう

 

東北の小さな集落・小森。

都会に出たものの居場所を見つけられずに再び小森に戻って来た女の子・いち子が、自然の恵みを食しながら自分と向き合い、成長していく姿を綴る。

 

あらすじはこんな感じだ

いち子の気持ちがナレーションとして紡がれながら話が進んでいく

なんでこんなに温かい気持ちになるんだろう、と考えた

 

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画像出典元URL:http://eiga.com/

 

 

 

等身大の登場人物

主要なキャラクターは橋本愛扮する主人公の”いち子”、いち子の親友”キッコ”と2コ後輩の”ユウ太”、それと”いち子の母”

 

皆、すっごく優しい性格をしているわけではない。すっごくクセがあるわけでもないし、特に変わった価値観があるということもない

言ってしまえば、

「普通」

なのだ

 

僕らのように怒るときもあれば、泣くときもあるし、なんだか自分でもわからないけどムシャクシャするときもあれば、ほっこりするときもある。友達を想う時があれば、自分のした選択に情けなくなる時もある

 

それでも。それでも、前を向く。

 

たまに後ろも向く。でも、おいしいもの食べて、友達と笑って、少し思い出にふけって、一歩、いや、半歩前に踏み出す

 

 

”よし、自分もちょっと前に進んでみようかな”

”ちょっと素直になってみようかな”

 

そんなことを、いち子たちは思わせてくれる

 

 

 

綺麗な映像・温度のある音楽

物語は、「食物を育てる」→「料理する」→「ほおばる」の繰り返し

一見、単調で飽きてしまいそうなこの繰り返しも綺麗なカット、ワクワクするような編集によって映像自体が綺麗で見ていたくなる

音楽も楽しくなる音が随所に出てくる

 

そして、なんといっても四つの主題歌が最高だ。YUI改めFLOWER FLOWERがこの映画の為に書き下ろした「春」「夏」「秋」「冬」の四曲がほんとにイイ‼こんなにも感情が伝わってくる声の震え、透明感。映画で得た充足感をさらに膨らませてくれる

この主題歌はエンドロールでただ流れる曲じゃなくて、この四曲含めてやっとこの映画が成り立っている、映画の大事な一部なんだと思った

 

 

 

見落としがちな”幸せ”

 

「食べる」 = 「生きる」

 

「食べる」 = 「喜び」

 

こんなにもありふれていて、こんなにも大切なこのことを、この忙しい生活の中で認識するのは結構難しい。すぐに忘れてしまう。

 

物語の人たちは、すごく手間をかけて料理する。簡単な男飯、みたいなのしか作らない自分からしたらすっごい大変そうだ。

いち子はたまにめんどくさそうにしているが、それでも手間暇かけてやっている

みんな楽しそうに料理している

みんなおいしそうに食べている

 

それは 「食」 というもののプライオリティが登場人物の中でトップレベルに高いからだろう

生活の中心

命の中心

喜びの中心

 

物語の中の生活は退屈に思えるほどシンプルだ。大変だと思うほどにシンプルだ

シンプルだからこそ、何か違う”豊かさ”がある

 

作る大変さと食べる喜び、ちょっとした世間話

こんなに豊かな暮らしがあるのだろうか

 

 

好き嫌い分かれる映画だとは思うので、直感でおもしろそう!! と、感じた人は是非見てみてね!!!

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